日本語の乱れ
バイト敬語
とりわけ、ファミリーレストランやコンビニエンスストアなどで、若者のアルバイトが使っていることが多い。詳細は別項を参照されたいが、ここではパートや従業員も用いることの多い言葉をいくつか採り上げる。
いらっしゃいませこんにちは。→いらっしゃいませ。「こんにちは」は不要。
一語として成立しているかのように聞こえるため、聞く側はマニュアル的というか、いささか語弊はあるかもしれないが社交辞令的に感じてしまうことが間々ある。
1221円からお預かりします。→正: 1221円お預かりします。「から」は不要である。
なお、「預かる」自体が不適切で、「頂く」「頂戴する」が正しいとする人もいる。500円の支払いに対して1000円札を差し出す場合、おつりの分を含めて「預かる」と表現していると見ることもできるが、お釣りがないにもかかわらず「ちょうどお預かりします」というのは違和感があるという捉え方もあろう。
レシートのお返しです。→正: レシートです。 または、 レシートでございます。
レシートは客が預けたものではないという理由である。しかしながら、「返す」には、「相手が何らかの働きかけをしてきた場合に、等しい価値を持つ働きかけをする」という意味があり、その意味でとらえれば正しいとする人もいる。
もりもりハンバーグのほうお持ちしました。→正: もりもりハンバーグをお持ちしました。 または、 もりもりハンバーグです。「ほう」は不要。
これは場合による。客がもりもりハンバーグのほかに何かを注文したのであれば「~のほう」を使ったとしても違和感はないが、それ以外の注文がないのであれば不自然である。また、大抵はあらかじめ分かりきっていることであろうがなかろうがぼかしてしまう傾向が若者には多いので気をつけたほうが良い。
こちらがデザートになります。→正: こちらがデザートでございます。
何かが「デザート」に変化するわけではない。
ご注文の品はひょうたんでよろしかったでしょうか。→正: よろしいでしょうか。
既に注文したような表現であると不快に感じる人がいる。1か月前に注文した商品を今渡す場合に、記憶があいまいでないか確認するために言うのなら不自然な表現ではない。たった今目の前でした注文に対してこのように確認すると、「今言ったのにもう忘れてしまったのか」という印象を与えかねない。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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